マヘル・シャラル・ハシュ・バズ

先日、ドラゴン(仮)に連れられて、音楽を聴きに行った。
ドラゴンは、特に理由はないんだろうけど、ごくたまに、ライブに誘ってくれる子だ。
「半年にいっぺん位会うのがいいんだよ」と言われた。
どういう意味だい?とは思っていたのだけれど、
実はわたしも同感だったので「そうね」と相槌を打った。


行ったのは新宿5丁目の新宿JAMというスタジオで、
ジャンプしたら頭をぶつけそうなくらい低い天井と、
ステージはどこだろう?と思うくらいボーダレスのステージがよかった。
ドラゴンはちょっと離れた所で今日聴く音楽のあれこれを言葉少なに教えてくれたけれど、
難しい言葉がいっぱいあってよく分からなかった。たぶん専門用語というやつだろう。
自分の専攻の専門用語も未だによく分からないのに、これはお手上げだなぁと思った。


聴きに行ったのはマヘル・シャラル・ハシュ・バズというバンドで、
メンバーは不定、演奏も即興で曲を作るから不定という愉快なバンドだった。
工藤冬里という人がボーカルで、かぼそくて奇妙だけれど、でも、とても声のよい人だった。
(バックで演奏してるサックスのお兄ちゃんの派手なパンツも良かった。)
即興というのは、曲が壊れてしまったり不思議と整合性を帯びたりするのが良いね。
結局、わたしはすっかりこのバンドが気に入ってしまい、
横にドラゴンが居ることも忘れて
好きなときにぴょこぴょこ音楽にタテノリしたり、床に座ったりしていた。
わたしの良いところはどんな音楽でものれるし、好きになってしまうということだ。
マヘル・シャラル・ハシュ・バズはほんとうに気に入ってしまった。
CD買っておけばよかったなぁ。


わたしは、今まで、工藤冬里もマヘル・シャラル・ハシュ・バズも知らなかったし、
新宿JAMも知らなかった。
だいたいにして、音楽もマンガも小説も比較的大衆的なのしか知らないなぁ…と思う。
だから、くもとか、きのことか、ちゃーとか、いろんなお友だちが、
「このCDいいよー」「この漫画いいよー」「この小説いいよー」とか教えてくれなかったら、
ほんとうに何にも知らないんじゃないかなぁと思う。
だから、友だちというのは大事なんだなぁと改めて思ったりもする。
いつもどうもありがとう。


たぶん、わたしがなにか特定のもの凝ったりせず、
なんとなく、ぼよんと口を開けがちにしてるから、
みんな心配していろいろ教えてくれるんだろうね。
せめて口ぐらいは閉じよう。うん。