50音で連想しよう「こ」…紅茶

世の中には中二病という言葉がありますが、わたしはたぶん三十路になってもこれが治らない重病人です。その中二病の症状として【お茶趣味】という、多少なら人に話しても恥ずかしくない症状があるんですが、ちょっと治まったと思ったらまた発症してしまったというお話です。他の症状は残念ながらお話しできるものではないとても恥ずかしいものなので割愛させてもらいます。


わたしはお茶(紅茶・緑茶・中国茶・その他)と珈琲が大好きなんですが、こういう自分の趣向を【アタクシのおしゃれ趣味】として口にするようになったのは中学生の頃にさかのぼります。お友だちと紅茶を飲んで「やっぱりヌワラエリヤはおいしいよね(紅茶の産地)」とか「紅茶はフルリーフがいちばんよね(紅茶の茶葉の形状)」なんぞ知りもしない癖に訳知り顔で言っていたわけです。高校の頃は受験勉強と称して家庭科室を占拠しお茶を飲みながらぬくぬくしていて大学まで落ちるという低鱈苦(当て字)。いや。大学に落ちたというのは関係ないかもしれないな。


押しつけがましいことと訳知り顔というのは往々にして見苦しいものだなと思っても、お茶に関しては人のことは言えないわけで…。それに気が付いたワタクシは多少は反省し、お茶好きはそうなのだども人に自慢しなくたっていいじゃんかと、おとなしく一人でぞぞぞと飲むようになったのです。それが上京した23歳のことでしたから、わたしが物心がつくのが相当遅かった様子がわかるわけです。


ところで、物心がつくのが遅かったわたしですが、人が当たり前にできることができなかったり、知っていることを知らなかったり、状況を読むとか相手の心境を妥当な形で見積もるとか…生きることに必要な社会性なんですけど、そういうことが人間にとっていかに大事かということに最近ようやく気が付きました。正月に実家にかえった機会に父に「なぜそこのところをもっと躾けてくれなかったのだ」と文句を言ったところ、「そういうところに気が回らないから―、きっとエネルギーがまだ残っているんだよー、空気読んだり社会性があると疲れちゃうからー」とのんびりと躱されてしまいました。そして幼少期を写したアルバムを開いて「お姉ちゃんの写真はぜんぜんパンツが見えないんだけど、さかなのはパンツ丸見えの写真多いよねーあっはっはっは」と笑われましたとも。


さて、若干物心ついてきたわたしは【ワタシクのおしゃれ趣味】である紅茶について自分の舌も次第にあてにしなくなってきたわけです。大阪暮らしを契機に「きっと中二病だったから美味しいとオモイコンデイタンダナー。んー。リプトンのティーバックでも美味しいとオモウンジャナイカナー」なぞとふと思い立ち、わざわざ高いの買わなくってもいいじゃんか、GO! GO!リプトンとでっかいリプトンのテーバックを買っちゃったのでした。


しかしひずみはあっという間にでます。紅茶でいえば、ルピシアを基本として、フォートナム&メイソン、アーマッド、マリアージュフレール、ミントンあたりで購入した茶葉を日常的に利用し、ティーバックでも英国屋紅茶店を利用していたワタクシ(笑)。中国茶に至っては台湾に行きスーツケースまるごとお茶にして行商人のように帰ってきたくらいですよ(でも緑茶は磯田園が一番うまいと思います)。「リプトン…ちょっとワタシのお口には合いませんの」という状態になってしまったのでした。でも、活火山さんにちゃんと最後まで飲もうねと言われたのでちゃんと飲んだのですよ(褒めてほしい)。


お茶の知識はエセだったとしても、舌はおいしいものを覚えちゃってたんですねー。というわけでわたしなりに美味しいお茶道を貫こうと決意したのでありました。


というわけで、観念したわたしは例年どおりルピシアの福袋を購入しました。このルピシアの福袋はとってもお得で(たとえば、3000円の福袋だと6000円分くらいのお茶が入っている)、しかも自分の趣味とはちょっとずれるお茶も入っているのでなかなか楽しみなわけです。今年は梅の紅茶(クラシック)とバラエティーの二つを購入しましたよ。



中身ご紹介します。(長くなったのでつづく)



梅(紅茶・クラシック)

  1. ダージリン・ザ・ファーストフラッシュ(ダージリンブレンド
  2. ダージリン・ザ・セカンドフラッシュダージリンブレンド
  3. ダージリン・ザ・オータムナルダージリンブレンド
  4. ニルギリF.O.P*1
  5. ニルギリB.O.P*2
  6. シロニバリB.P.S(CTC)*3(アッサム)
  7. アフタヌーンティー(アッサムとダージリンブレンド
  • 日本
  1. 伊勢玉露紅茶(三重?)
  1. ティーブレイク(インド、ベトナムスリランカ:ニルギリベースのブレンドらしい)
  2. グッドモーニング(インド、ケニアケニアベースにアッサムをブレンドしたそうな)


うーん。今年はインド勢がすごいですね。ダージリンも好きなんですが、今年はニルギリが楽しみだなあ。それから、注目株は伊勢玉露紅茶ですね。日本の紅茶は未開拓なんだよなあ。何となくだけどおいしい予感がします。


それからこれは個人的な感想ですが、わたしたちは紅茶っていうとインドってイメージが強いのですが(東インド会社のイメージですな)、他の地域の紅茶もあなどれないんですね。なのでインドばっかりで他の地域のお茶が入っていなかったのでちょっと残念でした。スリランカのウヴァ、キャンディ、ヌワラエリアとかの有名どころはもちろんなのですが、ジャワとケニアがおいしくって大好き。インドのお茶では馬鹿みたいに高くて手が出ないようなレベルの茶葉が、気軽に飲めるという印象があります(わたしの印象です。違ったらゴメン)。とくにジャワティーが大好きです。


それから、お友達からスリランカの紅茶をお土産にもらったのを正月にのんでいたのですが、うますぎる!あれ、ちゃんと見なかったけどどこの茶葉なんだろう。それから、ネパールのお茶カンヤム・カンニャムというのにも挑戦してみたいです。


ちなみに、わたしはストレートで飲むのが好きなので、ダージリンとニルギリが多かったのはよかったのではないでしょうか。ひとまず満足。


梅(バラエティー

  1. 鳳梨烏龍(パイナップルウーロン)
  2. 色種(中国・福建省
  • 紅茶
  1. 伊勢玉露紅茶(また入っていた!)
  2. ティーブレイク(また入っていた!)
  • フレーバー(紅茶ベース)
  1. アップル(ドライアップル)
  2. ユメ(はまなす、ローズレッド)
  3. ピエロ(ドライストロベリー、パイナップル、マンゴー、ローヒップとかとか)
  • 緑茶
  1. 嬉野玉緑茶
  • その他
  1. 和生姜ほうじ茶
  2. 抹茶黒豆玄米茶


しまったー。やっぱり中国茶の福袋にしておけばよかった(売り切れだった)!中国茶少なすぎる。黄金桂さまが、鉄観音さまが無い、無い、無いうわーっ(涙)。別にダメってわけでもないんですが、すっごくうれしいってわけでもないな。紅茶かぶってるしな。個人的にはパイナップルウーロンが楽しみってくらいだなあ。日本茶の先進地京都の近くに住んでいて、わざわざ紅茶専門店日本茶を買う必要なんてないんだよな…。来年早めに注文することにいたします。


フレーバーティーはあまり興味はないのですが、アップルが入っているのはうれしい。もしかしたらお気に入りが見つかるかもしれませんね。ちょっと気になるのはやはりピエロかな。茶葉自体がたぶんきれいだからお客様ように出すのもよろしいでしょう。


実は、わたしは紅茶よりも中国茶の方がすきだったりします。特に好きなのは、鉄観音凍頂烏龍茶、黄金桂なんかの青茶ですね。ふっくらとした甘味がたまりません。これは今度買いにいくとして、なんで中国茶が紅茶よりも好きなのかなあと自分で考えてみたんですが、たぶん茶葉をあまり粉砕していないというのがものすごく大きな原因のように思います。紅茶ってざくざくとお茶の葉を切り刻んでいるものが多いでしょ?だから、本当に質のいいフルリーフ(一枚の葉っぱを細かくしないもの)の紅茶を飲めばたぶんわたしの趣向は変わると思われる(ここら辺でお茶の知識とは乖離し自分の感覚論へと落ちていくわけです)。インドより他の地域の紅茶がおいしいっていうのもたぶん葉っぱの形状の問題なんだと思う。


お湯を注いでお茶を飲んだ後、はっぱをむしゃむしゃ食べたくなるようなお茶が好きなんですね。



その3で茶葉の形状のことを言ったけれど、でも、これを突き詰めると恐ろしい結論が待ち受けていて、多分、紅茶をつきつめたらルピシアはあまり美味しくないと思うようになることでしょう。うすうすわかっているの。でも、お茶道楽はほどほどにして、海外旅行に行ったついでに現地のお茶をしこたま買うのが一番いいのではないかと思う。


昨年はそういうわけでリプトンはお口に合わないで始まったのですが、ティーバックならばリプトンよりも日東紅茶さんのほうが断然おいしいですよ。でも、一番のオススメはえいこく屋さんでしょう。でもここ全国区のお茶屋さんじゃなかったんですね。地元名古屋の紅茶だったんですね(笑)。それから、ティーバックで飲んだなかで、これは今度茶葉で飲みたいなと思ったのはアシュビーズ(ASHBYS)ですね。はじめて飲んだんですがおいしかったです。でもアシュビーズのお隣に置いてあった猫のマークのジャンナッツ(Janat)のプレミアムダージリンはもう買わないと思う。


それから、活火山さんに中之島に連れて行ってもらった時、北浜レトロという紅茶屋さんで休憩したんですが、そこの紅茶はめっちゃめっちゃおいしかった。また買いに行かなくちゃいけないなあ。


とりとめのない話を延々と打ちましたが、今日はおしまい。読んでくれてありがとう。


*1:Fファニング=茶葉の形状:粉砕した茶葉、OPオレンジ・ペコー=等級…たぶんね

*2:Bブロークン=砕いた形状の茶葉

*3:CTC製法でつくった紅茶、PSはたぶんペコ・スーチョンでオレンジペコよりもひとつ上の等級