人を受け入れるのは勇気がいる


ないちゃーが沖縄の風土にハマりこむことを「沖縄病」というけれど、わたしの場合、人から見れば沖縄病なのかもしれないけれど、実感としては少し違うと思っている。昔からからかわれてきた感受性の強さのせいなのか、わたしは、簡単に自分の知らない土地や人びとを好きにはならない。


ダウンタウンのまっちゃんが、以前、「はじめて会う人はみんな嫌い」と言っていたけど、わたしもその感覚はよく分かる。ただ、わたしの場合は、「嫌い」というよりは「怖い」というほうが正解。


人に気持ちがあると思うと、「好き」とか「嫌い」なんてそんな自分本位の言葉はとてもじゃないけど怖くて使えない。人って複雑で曖昧で、それに加えて、傷つきやすくてもろくて・・・そういうものだと思うようになって、人を分析することをやめようと思うようになった。それにともなうように、相手の履歴やプライベートにも興味が薄れてきた。


・・・わたしの専攻からして、本当に、わたしは向いていないと思う。
あまりに向いていないので、逆に、笑えるのはなぜだろう(笑)。


というわけで、今回の沖縄滞在8日間、自分の自意識過剰が邪魔をして、いろいろ苦労した。結果として、以前知り合った人や、今回の滞在で知り合いになった人に本当に親切にしてもらって、感謝してもしきれないのだけど、やっぱり、緊張で張り詰めていたし、ぷつんと糸が切れたみたいに泣いてしまったこともあった。それなのに、知り合いになった人は、本当によく相手をしてくれたものだ。


おじいちゃん、おばあちゃんは、ひとりでやってきたわたしのことを、チューバーだという。チューバーって、勝気だとか勇気があるとかそういう言葉なのだと思うのだけど、そんな言葉を聞いて、「ほんとはヨーバーだよ」と心の中でつぶやく。でも、人のことが分からないように、わたしは自分のこともよくわからないから、人の言葉はある種の真実として、そっととっておこうと思う。


人を受け入れるのは勇気がいる。


わたしがそうであるように、相手もきっとそうなんだろうと思うと、わたしは、今回わたしの相手をしてくれた、おじいちゃんおばあちゃん、おじさん、おばさんの方がよっぽどチューバーだと思うんだけれど。


トーキョーは4年かかった。それで、ちょっと、自分が変わったような気がする。
オキナワではどんなふうに自分が変わるのかしら。