バスにのる

先日バスに乗る機会があって、
ぼんやり外を見ながら小一時間ほど乗っていたんだけれど、たのしかった。
電車もバスもそうなのだけど、
ラッシュ時は吐き気がするほど苦痛なのに、
どうして、昼下がりの誰も乗っていない時に乗るとこんなに穏やかで、美しいんだろうか。
「何のために、電車に乗ってるんだっけ?目的地は?」*1と思ってしまう。
これは、わたしの好きな歌のワン・フレーズだけれど。


窓に身体を預けて乗っていると、日差しがまつげにあたって視界が七色に輝く。
「光彩陸離」*2というのはこういうのを言うのだとわたしは思う。


人にはいろいろな幸福の形があるのだろうけど、
少なくとも、わたしは、これが幸せ。

*1:矢野真紀「正午の銀座線」

*2:きらきらと輝く光がみだれちらばるさま